「名勝負」を語る

「名勝負」を語る · 2019/09/16
 「競馬に絶対はない」とはよく言われる言葉ですが、競馬とは必ずしも強い馬が勝つものではなく、実力的に劣勢と見られている馬が、体調や作戦、展開など様々な要素で強い馬を負かしてひと泡吹かせるということが往々にしてあるものです。しかし、そのレースで先頭でゴールした馬が間違いなく勝者であり、そのレースで一番強かったとも言えると思います。...

「名勝負」を語る · 2019/09/02
芝マイル戦の日本レコード1分30秒5は今春東京ヴィクトリアマイルでノームコアが記録した。 新潟競馬場の芝マイルのレコードはドナウブルーが関屋記念で作った1分31秒5。 中山競馬場では京成杯AHで1分30秒7。 高速化が進んだいま、1分32秒台は条件戦でも記録され、31秒から30秒の時代になった。...

「名勝負」を語る · 2019/08/23
大混戦とは毎年使われる函館記念の慣用句のようなものだが、今年もやはり大混戦。前走重賞で3着以内だったのは鳴尾記念3着のステイフーリッシュのみ。1、2着のほかに9頭が参戦する巴賞組だが、そのレースは13番人気スズカデヴィアスが勝ち、波乱決着。そして、函館記念ではスズカデヴィアスではなく、巴賞で2番人気9着敗退のマイスタイルが1番人気。2000mのオープン特別を勝ったレッドローゼスが2番人気。重賞タイトルホルダーのステイフーリッシュ、エアスピネルが3、4番人気となった。 ポポカテペトル、ナイトオブナイツ、ドレッドノータス、メートルダール、マイネルファンロンと続く。 スタートを決めたマイスタイルが枠を利してラチ沿いからハナを奪う。今年に入ってから逃げ戦法をとらず控える競馬を模索していたが、この日は持ち前のスピードを活かしてすんなりと先頭に立った。 先行争いは内枠勢が優勢、3枠のドレッドノータス、マイネルファンロンが2、3番手に収まり、レッドローゼス、アメリカズカップの1枠2頭はそれに対して引く形になった。1周目のゴール板を過ぎると外から4番手をうかがうステイフーリッシュ、直後に大外枠のエアスピネルが先行態勢をとる。 1角では先頭集団はマイスタイルに引っ張られるようにバラけはじめる。先頭マイスタイル、2番手マイネルファンロン、3番手ドレッドノータスがそれぞれ2馬身ほどの間隔で走る。以下は正反対に徐々に馬群になっていき、その先頭にステイフーリッシュ、レッドローゼスがいる。 2角から向正面にかけてペースを落とすだろう地点でもマイスタイルの走りは変わらず、11秒台後半という追走する方がちょっとイヤになるようなラップを踏む。 無理に追いかけられないマイネルファンロンを尻目にじわりとその差を離すマイスタイル。それでもマイネルファンロンはマイスタイルの逃げを射程圏外に逃さないように強気に攻める。対照的に3番手のドレッドノータスは深追い無用と菱田裕二騎手は手綱を一旦抑えるような素振りだ。 2、3番手の動きが4番手以下に大きな影響を与えた。マイネルファンロンがマイスタイルを追いかけ、ドレッドノータスが抑えたことで4番手ステイフーリッシュ、レッドローゼス、エアスピネル、アメリカズカップは抑えることを余儀なくされ、早めに動き始める馬は出てこない。唯一動いたのは後方にいた格上挑戦のゴールドギア。押しあげて先行集団に並ぶ。 中団以降が金縛りに遭ったことでマイスタイルは3、4角でわずかながらペースを落とし、息を整え、後続の仕掛けを待っていた。早めに並びかけたのはマイネルファンロンで、4角ではマイスタイルの外を併走。後ろはドレッドノータスがペースをあげられないと見るや、ステイフーリッシュが3番手にあがり、その外からレッドローゼス、エアスピネル、ゴールドギアが仕掛け、インからアメリカズカップが差を詰める。 最後の直線。手応えはマイスタイルよりマイネルファンロンだった。直線入り口からマイスタイルを交わし、先頭に立つ。このときマイスタイルに併せて食らいつかせないように丹内祐次騎手は手綱を操り、右ステッキでやや外に持ち出す。3番手は変わらずステイフーリッシュ、ラチ沿いからドレッドノータスが食い下がる。 残り200mを切ったところから一旦は2番手になったマイスタイルがまだ余力を残していたのかマイネルファンロンを差し返しにいった。マイネルファンロンが抵抗するもマイスタイルがインからひと伸び、クビだけ前に出たところがゴールだった。マイネルファンロンは2着、3着はステイフーリッシュ。勝ち時計は1分59秒6(良)。

「名勝負」を語る · 2019/08/18
札幌の夏は、短い。 皆がそれを知っているからだろうか? ハマナスの花が咲き始めるとどこか焦るように、それでいて何かを振り切るように、皆が思い思いのものを短い夏にぎゅっと詰め込む。 大きな道路沿いにラベンダーやひまわりの顔が揃い始め、朝顔がその美しい花を日に向け、マルヴァの花が背比べを始めると、大通公園の噴水の周りはにぎわいを見せる。...


「名勝負」を語る · 2019/07/11
「一年(ひととせ)に 一夜と思へど 七夕の 逢い見む秋の 限りなきかな」 千年の昔の歌人・紀貫之による、七夕をテーマにした和歌である。 「一年に一度だとは思うのだが、二人が出逢う秋の七夕(旧暦において7月は秋の始まりの月)の夜空は、これから限りなく何度も巡ってくるのだろうな」 という、七夕の夜の情感を詠った和歌。...

「名勝負」を語る · 2019/07/10
南関名勝負第3回は2014年のジャパンダートダービーです。 この年のジャパンダートダービーの注目は何と言ってもハッピースプリント。2001年のトーシンブリザード以来13年ぶりに南関三冠を達成できるかどうかがかかるレースとなりました。 ……いや、むしろ三冠馬誕生は『ほぼ間違いない』と思われたと言っても過言ではないでしょう。 ...

「名勝負」を語る · 2019/07/06
1993年7月11日。 その日の福島競馬場には、過去最大入場者数を更新する47,391人の競馬ファンと、5頭の逃げ馬が集まっていた。 脇目もふらず、ただひたすらに。 前へ前へ。 作戦か、暴走か。 この日観衆は、数ある『英雄の在り方』のうち、紛れもないひとつの答えを目の当たりにする。

「名勝負」を語る · 2019/07/03
■桶狭間、雨中決戦。猛者たちの意地、飛び込む新星 今から459年前の1560(永禄3)年6月。 尾張の織田信長が海道一の弓取りといわれた今川義元を破り、戦国下剋上に名乗りをあげた、桶狭間の戦いが起こった。...

「名勝負」を語る · 2019/06/26
何かにつけて、目に映る世界にさまざまな色を付けたがるのが、人の性。 けれども、ほんとうはすべてのものごとには正誤善悪も何もなく、「ただそこに在る」だけなのかもしれない。そこに意味づけを行っているのは、やはり「人」。 目に留まる世界の切れ端から、何を、どんな眼鏡をかけて見るか。そしてその眼鏡は、必ず「自分で」選ぶことができる。...

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