ネットと見る三歳世代~トライアル編~

単純に考えると、ダービーを勝つ馬に1番近いのは、一冠目である皐月賞で集まった猛者を相手に好走した馬たちかと思います。

 

でもそれ以外のレースから参戦した馬たちにも、もちろんチャンスはあるわけです。競馬ファンだと、キズナが記憶に新しいかもしれませんね。あとはリオンディーズ・エアスピネルの父、キングカメハメハも皐月賞に出走しなかったダービー馬。

デビューの時期が合わなかったり、ダービーへ向けて体力を温存したり、理由は色々ありますが、実力と運さえあればダービーは勝てます。

 

虎視眈々と、別路線でダービーを狙う馬たちを紹介します。

 

■京都新聞杯■

 スマートオーディン

決して、ド派手で煌びやかな血統の馬ではありません。

父のダノンシャンティは、世界的な良血でながら、ダービー出走直前で故障離脱をした不運の名馬でした。ダービーの前走ではG1のNHKマイルCで当時の1600m戦日本記録を更新していただけに、非常に悔やまれます。引退後の種付け料は150万(2012年当時)。ディープインパクトの1000万(2012年当時)と比べると、かなり控えめな印象です。

母のレディアップステージも、輸入時は期待を集めた繁殖牝馬でしたが、思うような成績が残せず、ダノンシャンティがデビューする頃には再輸出、離ればなれになっていました。

 

しかしながら、そんな背景をかき消すように、デビュー戦では圧勝(うま速:[2ch.sc] スマートオーディンつえええええええええええええ)。一躍脚光を浴びます。

2戦目の萩Sでは、スマートオーディンを中心とした強い馬が集まったため、他の馬たちが続々と回避。5頭立てになります(うま速:10/31(土) 萩S(2歳OP) 京都・芝1800m)。ここではブラックスピネルの好騎乗に勝利を阻まれ2着。

負けられない次走では、調教段階から好タイムをだして陣営からも高い期待と信頼が寄せられていました(うま速:スマートオーディンが調教で古馬GⅠ級の時計披露!)(うま速:[東スポ杯] 松国「スマートオーディンはバディスティーニより能力上」)。ネットでは今ひとつ懐疑的な見方もあったものの、実際に走ると圧勝。再度、高い評価が集まります(うま速:[東スポ杯2歳S] スマートオーディン強すぎワロタwwwwww)(うま速:ダノンシャンティ産駒重賞初制覇)(うま速:[東スポ杯2歳S] スマートオーディンの上がりが32秒7だった件)。

しかし年明け第一走・共同通信杯でまさかの惨敗(うま速:[共同通信杯] スマートオーディン武豊「なんだろうね。特に思い当たる節はない」)。その影響もあり、皐月賞を回避してダービーを目指すことになりました(うま速:スマートオーディン、松国ローテでダービー目指す)(うま速:[毎日杯] マツクニ「スマートオーディンは32秒台で上がってこれるのに、前走は36秒5。調整ミスだった」)。

 

リベンジを果たすべく、ハードな調教を乗り越えた(うま速:[毎日杯] スマートオーディン栗東CW4F49.2wwwwwwwwww)スマートオーディンは、次走の毎日杯を圧勝して存在感を見せつけます(うま速:[毎日杯] スマートオーディン強すぎワロタwwwww)(うま速:[毎日杯] スマートオーディン戸崎「強い。賢いし自分は折り合い問題なかった」)。

そして陣営が選んだダービーへの道のりは、京都新聞杯(うま速:スマートオーディン、京都新聞杯からダービーへ)。

こちらでも調教段階から、陣営の期待がこもった厳しい特訓をこなして破格のスピードをだしていました(うま速:[京都新聞杯] スマートオーディンの追い切り凄すぎだろwww)。

そしてレースでも危なげない勝利を収めます。まさに、陣営の高い期待に応えたかたちとなります。

重賞での敗北→毎日杯1着→京都新聞杯1着→ダービーは、2013年ダービー馬キズナと同じローテーション。敗北を乗り越え、早いうちからダービーへと照準を合わせた快速馬が、本番でどのような走りを見せるか、興味は尽きません。

■青葉賞■

 ヴァンキッシュラン

こちらは超良血馬です。

母はフランスのG1勝ち馬、父は言わずとも知れた名馬ディープインパクト。

産まれる前から期待を一身に背負うような馬でした。セリでは1億9550万円で落札され、そこからも周囲の期待と評価の高さが見て取れます。

しかし、ここまでの道のりが順調なものだったかというと、決してそういうわけではありません。

7月のデビューから、2着、3着、2着と善戦はするものの勝ち星には恵まれず、初勝利は1月。次に出走したレースでは1着入線も、進路妨害ととられ2着に降着(うま速:JRA東京7Rヴァンキッシュランが降着でレーヴァテインが1着)。

その次のレースで勝利はしたものの、皐月賞には間に合わず青葉賞へ。この青葉賞は、2頭の無敗馬や海外G1馬の弟をはじめとした、かなりメンバーの揃ったレース(うま速:4/30(土) 第23回テレビ東京杯青葉賞(ダービートライアル)(GⅡ) 人気馬は外枠)で、苦戦が予想されました。

しかしそこを、今までの鬱憤を晴らすかのような快勝。一躍、ダービー有力馬として名乗りを上げます(うま速:[青葉賞] 日本ダービー、ヴァンキッシュランを加えて5強になる)(うま速:[ダービー] マジでヴァンキッシュラン圏内だと思うんだが)。苦労を乗り越え才能を開花させた本馬は、秋のフランスG1、凱旋門賞にまで登録されます(うま速:ヴァンキッシュラン、トーセンビクトリー凱旋門登録 リオンディーズは登録見送り)。目標はダービーの、その向こう側。

世代屈指の高額馬が、真価を発揮します。

■プリンシパルS■

 アジュールローズ

種牡馬としての優秀さ・適性というのは、やはり存在します。しかしながら多くの馬は、種牡馬になるチャンスすら与えられず埋もれていきます。種牡馬として登録され、産駒がデビューした初年度から結果を残せる馬となれば、本当に少ないのが現実です。

それを限られた幸運を見事掴んだ馬が、今年はいました。

世界最高賞金額であるドバイワールドカップを、日本馬で初めて制した馬。ヴィクトワールピサです。

初年度である今年の3歳世代から、桜花賞勝ち馬ジュエラーをだし、期待以上の活躍を見せています(うま速:ヴィクトワールピサ、初年度からクラシックウィナーを輩出)。その他にも、すみれS勝ち馬でUAEダービーにも選出されたジョルジュサンクと、つばき賞勝ち馬・若駒S2着のナムラシングン(うま速:[若葉S] 3着を『8馬身』ぶっちぎったアドマイヤダイオウとナムラシングンの評価)は、皐月賞への出走に漕ぎ着けましたし、フローラS2着のパールコードも、オークスは回避したものの今後に期待が持てる馬です。

そんななか、さらに出てきたのがこのアジュールローズでした。4戦2勝でチャレンジしたプリンシパルSをものの見事に勝利、ダービーへの最後の切符を手に入れています。

しかし、プリンシパルS自体が少し地味なレースと考えられているからか、アジュールローズに関するネットでの評判は、残念ながらまとめられるほどの量がなかったようです。

ですがプリンシパルSは、過去にダンスインザダークやサイレンススズカ、ミスキャスト、ルーラシップ、スピルバーグ、最近だとアンビシャスと、数々の活躍馬を出した名門レース。侮れない実力を持っている事には変わりありません。

勢いに乗る父の勢い、そして数々の先輩名馬たちに背中を押され、アジュールローズはダービー当日に世間の評判を覆す!……かも、しれません。

文・オガタKSN

写真・ウマフリ編集部