ブリーズアップセール

1.はじめに

あえて言わせてもらうなら、ブリーズアップセールの出身の馬を、POGで指名することはおススメしない。ブリーズアップセールはJRAが馬を購入し、育成、売却するセールである。今年は72頭上場馬すべて落札され、昨年もこのセールで67頭が全頭落札された。しかし、昨年セール馬から重賞馬は出ていない。これに対して、人気のノーザンファーム出身のディープインパクト産駒44頭と比べてみる。この中からは、マカヒキ、シンハライト、サトノダイヤモンド、マウントロブソン、ハートレーと5頭の重賞馬が生まれた。そこにはダービー馬とオークス馬も含まれる。

つまり、単純にPOGで勝ちたい。

または、良い成績を収めたいのであれば、このように安定した条件下から徹底して指名する方が良いはずである。他にも、大手クラブから固め打ちで指名するのもよい。

 

ただ、それだけではPOGがつまらない。マイナーなところから馬を指名して活躍馬を出してこそだ。という人に、このブリーズアップセール出身馬の指名を検討してもらいたい。また、種牡馬の縛りがあるPOGルールなどには、参考にはなるかもしれない。

2.過去のセール出身馬

昨年のセール出身である活躍馬は、ノーブルマーズ(京王杯3着)が4115.1万。ウインクルサルーテ(フラワーC3着)1991.6万(2016年5月11日現在)の2頭だ。重賞でも複勝圏に入る活躍を見せた。2014年ではトーセンラークが牝馬限定重賞や地方交流で好走した。その前の年はクリスマス(函館2歳S)やフクノドリーム(エーデルワイス賞)が重賞を制覇。その他には、朝日杯を勝ったセイウンワンダーやクイーンS勝ち後、桜花賞5着のメイショウスザンナなどがいる。

昨年は重賞馬は誕生しなかったものの、しっかりと見極めをして指名をすれば、セール出身馬から重賞馬を指名することも可能だろう。

3.今年の好調教馬

(左から、性別、(上段)、(下段)、母父、馬主、落札価格)

この中から何頭かピックアップして紹介したい。

(個人的にいいと思った馬を上一覧に選んだが、他にもいい馬や将来性のある馬もいるはずである)

 

ウルトラペガサスの14 

この馬はルーラーシップ産駒で、牡馬での最高価格馬。三田昌宏氏落札。オーナーは昨年のブリーズアップセールで最高価格馬となったスノードリームも落札している。また、期間内には、レインボーラインやイーストオブザサンなどの重賞級の活躍馬を所有しており、馬主としても要注意。個人的に、この馬についてはどちらかというと母のウルトラペガサスに惹かれている。昨年の産駒はハーツクライ産で、2戦して未勝利2着1回。綺麗なとびの動きをしており、調教でも動いていた。その馬の半弟だが、前脚の出が、もう少し出るようになるとより良いと思う。今よりも速いところをやった時にスムーズに出るようになると良いと思う。一方で、それがルーラーシップっぽい走りが出ているとも言えて、トビも大きくスケールを期待させる1頭であることには間違いない。もう一つ気になる点があるといえば、兄弟での中央勝ち上がり馬はいないことか。

 

ブルームリジェールの14

スマートファルコンは今年がファーストクロップ。ルーラーシップと比べると大幅に人気も落ちるだろう。しかし、個人的にはイチオシの種牡馬である。血統家ではないため、そちらの専門的な考察はできないが、セール馬など何頭かの動きを見て、ある程度やれるのではないかと思った。ブルームリジェールの14もその1頭。栗東系の馬主さんだが、厩舎は昨年から預けている関東の佐藤吉勝厩舎となる予定。

 

アドマイヤエバートの14

父クロフネに母父ディープインパクトという配合。マカヒキやポルトドートウィユなどがいる、父ディープ×母父フレンチデピュティ系の父と母父が逆パターンの馬。もっと高くなると思っていたが、この価格に落ち着いた。(1400万)

ラスト1Fの13.7というタイムが他の馬よりやや遅いのでそこが嫌われたのか。ただ、クロフネは牝馬の方が芝で走るし、素晴らしいフットワークをしていた。気になる点は、馬主さんがまだキャリアが浅く、厩舎が松永康利厩舎であること。堅実な指名を好む人には向かないかもしれない。

 

オルティスローザの14

クロコスミアやサージェントバッジの馬主さんなので新聞などでもよく見かけることがあるのではないか。大塚亮一氏。セレクトセールの落札者の欄で見かけることもあるのでは。関西有力厩舎に所有馬を預けている馬主さんだが、この馬は池上昌弘厩舎となった。そして、個人的にその池上昌弘厩舎には期待をしていることがある。

重賞初制覇だ。

池上昌弘厩舎はコンスタントに勝ち星をあげており、毎年20勝前後。なのに、中央での重賞が未勝利なのは不思議で、昨年あたりから引退までの間の重賞勝利を、ひそかに期待している。池上昌弘厩舎はコスモソーンパークが最近の代表馬であるように、マイネル系の馬を所有している厩舎である。今年はビッグレッドファームからあの「英ダービー」に登録されたアンノートルという馬が入厩予定。このアンノートルもオルティローザの14と同じ、アイルハヴアナザー産駒。「アイルハヴアナザーの子供は飛節の伸びが素晴らしいのですよ。びゆーんびゆーんと飛ぶように走るのです。ぜひ第二のサンデーサイレンスに…」そんな声が聞こえてきそうだが、このアンノートルを含めてアイルハヴアナザー産駒には期待している。

指名を前向きに考えたい1頭。

 

セイカシリアスの14

この馬は当セール牝馬で最高価格。時計動きともに申し分なく、パイロ産駒だが、動きは芝で活躍もできそうだ。芝の重賞競走の調教でたまに見かけるような走りで、言葉で表すと球節から先の部分までもが滑らか。またはよく弾む。という表現になるか。ちなみに、馬主はダンツでおなじみの山元哲二氏。本田厩舎はダンツの主力厩舎なので、ピンクと緑の勝負服で好走してくれることを期待したい。

4.最後に

このセールを見て、アイルハヴアナザーやスマートファルコンへの期待度は高まった。

 

育成やセールの段階では、ダートでの走りを見るからでは?という意見もあるかもしれなが、ダートでもいい動きをする馬は、結局のところ良い馬なのだと考えている。2.3歳の段階では芝とダートを両方走る馬もいるので柔軟に馬を見ていきたい。もちろん、記事にしたからには、責任をもって馬券や個人のPOGでも積極的に狙っていくつもりである。

 

この記事はどちらかというと馬主や厩舎について多く話しているところがあるが、やはりそこも重要なファクターであるし、動きばかりを字面で表現してもなかなか伝わりづらいこともある。実際に血統や馬主で気になる馬がいたら、その馬だけセールの動きをチェックすることもいいと思う。

自分でチェックすることで自分なりの比較ができるようになり、さらに楽しみがひろがるのではないだろうか。

文・平成の巨人ファン

写真・ウマフリ編集部