みちての珍名道中膝栗毛 その1

〜ちょっぴり泣けるオダギラーの巻〜

初めましテイエムプリキュア!

仙台でお笑い芸人として活動しております「みちて」と申します。

今回からウマフリさんのブログに珍馬名コラムを書かせて頂けることになりました。

どうかお手柔らかに、お願いいタイセイマスタング!

 

みちてが取り上げる「珍名馬」とはなにか

日本の馬名登録は、ばんえいを除き公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルによる馬名審査を通過しなければなりません。

主な審査基準は

・2文字以上9文字以内か

・GⅠ優勝や優秀な種牡馬、繁殖牝馬など功績を残した馬と同名ではないか
・ブランドや商品、団体、個人の宣伝目的ではないか
・性別や公序良俗に反していないか
等となっております。

しかし、毎年約7000頭がデビューする競走馬の世界。
馬名を考えているうちに大喜利に走ってしまう人も少なくないようで、最近は個性派やユニークな馬名もだいぶ増えてきました。

それでも「元祖珍名馬といえば、やっぱり小田切有一オーナー!」というファンの方も多いはず。
そこで今回は競馬ビギナーさんから往年の珍名馬ファンのあなたまで、ぜひ押さえておきたいオダギラー(小田切オーナーの所有馬の総称)を紹介致します。


エガオヲミセテ

1997年に競走馬名登録において解禁となった「ヲ」。
その「ヲ」JRA所属馬として初めて使用したユーモラスでインパクト大な馬名がエガオヲミセテでした。

父はご存知サンデーサイレンス母母にオークス馬ダイナカールを持つ良血馬。
98年阪神牝馬特別(GⅡ)99年マイラーズカップ(GⅡ)の重賞2勝の実績も相まって数多くのファンに愛されていました。

しかし、2000年彼女は放牧先で起きた火災に巻き込まれ帰らぬ馬となってしまいます。
自厩舎のエース的存在であったエガオヲミセテを失った音無秀孝調教師は、悲しみに暮れました。
小田切オーナーは、自身も愛馬を失って辛かったはずですが、あえて再び音無厩舎に所有馬を預託したのです。その馬が、次に紹介する馬となります。

ゲンキヲダシテ

その馬の名は、ゲンキヲダシテ。
彼自身は残念ながら未出走におわりましたが、兄弟に「アイトユウキ」や「ワガママ」がいる立派な珍馬名としての名家の出でありました。

オレハマッテルゼ

そして火災から3年後、小田切オーナーが音無厩舎に預託した馬はエガオヲミセテの全弟にあたるオレハマッテルゼでした。
馬名は石原裕次郎主演の映画「俺は待ってるぜ」に由来するとのことですが、あのエガオヲミセテの弟に命名するあたり何とも粋ではありませんか?

06年高松宮記念(GⅠ)を優勝するなど姉の分まで……いや、それ以上の活躍を見せ、2013年に亡くなるまで種牡馬としても数々の活躍馬を輩出しました。

トツゼンノサヨナラ

そして今年、オレハマッテルゼ最後の産駒がデビューを迎えます。
ラストクロップはただ一頭、馬主はもちろん小田切オーナー。
その馬の名はトツゼンノサヨナラ(牝)。
重たいような、あっさりのような……
珍名なのにどこか深い、オダギラーの極みのような馬名です。


少々真面目すぎましたか?
こんなにも深イイ話を持つ珍名馬はごく稀です、ご安心ください(笑)

 

というわけで、次回からは時に浅く時に熱く、珍馬名の世界をお届けしていきたいと思います。
ゆる~りと読んでいただけたら嬉しイナリワンです!

文・みちて(Twitter:@panya111211

写真・ウマフリ編集部