[牧場インタビュー]マイティドリームについて

さて、今回はデビューを今週末7/17(日)に控えたマイティドリームについて、インタビューを致しました。

マイティドリームのプロフィールはこちら。


① マイティドリーム

 父:ディープインパクト

 母:ラグジャリー

兄は、「幻のG1馬」との呼び声も高い名馬ショウナンマイティ。

その末脚は凄まじく、通算22戦のうち、なんと半分の11レースで「上り最速」を記録しています。

ショウナンマイティは父マンハッタンカフェでしたが、マイティドリームの父はディープインパクト。

更なる鋭さを持った末脚に期待がかかります。

しかもその配合は数々の活躍馬を輩出している「父ディープインパクト×母父ストームキャット」。

上記の配合は先日香港・フランスのG1を連続して圧勝したエイシンヒイカリをはじめとして、キズナ(日本ダービー)、リアルスティール(ドバイターフ)、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)と、国内外で素晴らしい活躍を見せています。

マイティドリームの馬名の意味は「強大な夢」。

その走りは、兄弟の夢も乗せて、力強いものとなるでしょう。


このように、血統面からも非常に注目度の高い2歳馬となります。

今回インタビューに答えてくださったのは、マイティドリームの生産者であり馬主でもある、矢野牧場の矢野 亨憲さんです。非常に優しく、マイティドリームについて教えてくださいました!インタビュアはウマフリPOG部の部員、オガタが担当させていただきました。

オガタ「こんにちは、この度はインタビューをご快諾してくださってありがとうございます。よろしくお願い致します」

矢野さん「よろしくお願いします」

オガタ「では、早速質問させてください。まず読者の皆様が気になっているであろう点をズバリ。マイティドリームとお兄さんのショウナンマイティ、似ている点はございますか?」

矢野さん「似ていたのは生まれた時の脚の曲がり具合でしょうか(笑)。 気性は兄よりも穏やかだったと思います」

オガタ「気性が穏やかなのはプラスになりそうですね。では、父であるディープインパクトの産駒らしいと感じる点はございますか?」

矢野さん「ディープ産駒らしさはやはり動きの軽さではないでしょうか」

オガタ「ほう、ショウナンマイティらしさとディープインパクトらしさを引き継いだ馬というわけですね」

マイティドリームの母、ラグジャリーはこれまで様々な種牡馬を配合してきましたが、ディープインパクトとの産駒は今回が初めて。その点についてもうかがってみました。

オガタ「ラグジャリーには、あえてここまでディープインパクトを種付けしてこなかったのでしょうか?」

矢野さん「母ラグジャリーはStormCatの特徴が強く出ている繁殖でして、特に蹄が薄く、膝が歪な形をしています。初子から3番仔までは小柄で脚元に難がありました。ショウナンマイティは脚長で兄弟とは似ていませんでしたが、膝の狂いは酷かったですね。そんな繁殖でしたから、初年度から1000万円の種付料が設定されたディープインパクトは候補にもあがりませんでした」

オガタ「そういう背景があったのですね……!では、今回ディープインパクトを選んだ理由はありますか?」

矢野さん「そうですね。ショウナンマイティが活躍したことと、ディープインパクトとストームキャットのニックスから多数の活躍馬が現れ始めたことの二点でしょうか。それで腹をくくって、今回ディープインパクトを選ぶこととなりました」

冒頭でも記載した通り、エイシンヒカリやキズナ、リアルスティールなど、数々の強豪馬を出している配合です。非常に高値のついているディープインパクトですが「腹をくくる」価値は十分にあるのではないでしょうか。

ここまでマイティドリームの背景について伺ってきましたが、いよいよマイティドリーム自身に目を向けた質問もしてみたいと思います。

オガタ「ところで、ショウナンマイティは名前の通り、売却して他の馬主の方が所有されていましたね。マイティドリームを自ら所有なさっているのは、思い入れの強さでしょうか?」

矢野さん「いいえ、1歳の春に左後肢を骨折したので、売ることを諦めて牧場で所有することになりました。骨折のケアのために2、3ヶ月、走ることを制限され、小さなサンシャインパドックで過ごすことを強いました。そのため、その時期はいつもストレスでピリピリしていたので管理が大変でした」

オガタ「そんな背景があったのですね……。やはり競走馬の育成というのは大変ですね。ちなみに食欲は旺盛な方なのでしょうか?」

矢野さん「そうですね。飼い食いは良かったです」

オガタ「気性はショウナンマイティより穏やか、とのことですが、性格もおとなしめなのでしょうか?それともやんちゃな一面もありましたか?」

矢野さん「基本的にはやんちゃな方だと思います」

オガタ「そうなんですね! 色々と伺っているうちに愛着も深まってきました。そんなマイティドリームの魅力を、一言であげるとすればどの点ですか?」

矢野さん「脚の運びが軽やかでクッションが利いた歩様ですかね」

脚の運びの軽やかさ。まさにディープインパクトらしさを色濃く受け継いでいるのかもしれません。そうなれば、自然とビッグタイトルへの夢が膨らんできてしまうのが人情というもの。思わず、その点についても聞いてみました。

オガタ「ズバリ! 一番勝ってほしいレースは、どのレースですか?」

矢野さん「新馬戦で気持ちよくデビューして欲しいですが、とりあえずは最初の1勝目ですね」

オガタ「そうでしたか。確かに、まずは1勝を無事にあげる事は想像以上に難しいと伺います。当然我々は大きなレースを、すぐに夢見てしまいますが、まずはその一勝を出来るよう、応援していきたいと思います! ところで、このマイティドリームという名前はTwitter上で募集されたものですね。この名前を選んだ決め手はなんでしたか?」

矢野さん「兄の果たせなかった夢を継ぐ存在というのが明快に伝わると思ったからです。兄のファンの方にも応援していただけたらという思いもあります」

オガタ「矢野さんの、マイティドリームへの愛情を強く感じます! 最後に、ファンの方々へ一言お願い致します!」

矢野さん「兄の域に到達することは簡単なことではないですが、少しでも近づけるように声援を送っていただければ幸いです。よろしくお願い致します」

さて、そんなマイティドリームのデビューは今週末7/17(日)中京5R芝2000mで予定されています。ラブリーデイの全弟などメンバーの層は厚いですが、まずは1勝を目指して、精一杯応援したいと思います!

矢野さん、インタビューへのご協力、ありがとうございました!

写真:ウマフリ写真班

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