黒潮盃出走馬全馬紹介

黒潮盃の歴史は古い。

第一回はなんと1967年。

優勝馬は知る人ぞ知る、ヒカルタカイ号。初代の南関三冠であり、中央に移籍後も天皇賞春を約17馬身差の圧勝・宝塚記念をレコードタイムで勝利した名馬だ。

その後も、のちの宝塚記念優勝馬カツアール(1979年)や「三度の引退」を経験した異色の経歴の持ち主・キャニオンロマン(1997年)、帝王勝などを制したボンネビルレコード(2005年)など、地方競馬の各時代を彩る名馬たちが勝利を収めてきた。

賞金額が地方競馬の中では高額という事でも知られるこの競走。全国各地の地方馬が、勝利を目指して集う。

南関の、いや地方競馬の、次代を担う馬に名乗りをあげるのはどの馬か。

今年の他地区からの参戦は、例年以上の豪華メンバー。

激戦となることは必至。



出走は8月17日、20時15分。場所は大井競馬場。

真夏のアツい戦いが、今、幕を開ける。

 

■1-1

ワカチナ

父:ゼンノロブロイ 母:シーキングオアシス 母父:Seeking The Gold

社台ファーム生産で馬主は吉田照哉氏。『社台グループオーナーズ・地方オーナーズ』持ち馬となる。曽祖母はアメリカのダートG1馬で、有力牧場ならではの血筋が感じられる。

1月には桃花賞を勝っており、南関牝馬三冠も皆勤賞。最近は勝てないレースが続いているが、南関牝馬路線を戦い抜いた馬であることに変わりはない。乗り替わりをきっかけに新味を見出せるか。

■1-2

スティールキング

父:シルバーチャーム 母:グルカッシュ 母父:Machiavellian

道営二冠馬。

先日、圧倒的人気で迎えた王冠賞では、大雨による特殊馬場も影響しての2着で、三冠制覇を目前で取りこぼす結果となった。

不完全燃焼に終わった前走のフラストレーションを、ここへぶつけられるか。

祖母は米G1で2着もある重賞馬。アメリカンな血統で地方馬場を駆け抜ける。

■2-3

ジャーニーマン

父:サウスヴィグラス 母:リバティーベル 母父:アサティス

7頭の全兄弟がいる、「父サウスヴィグラス」の一族。

その中には中央で準オープンまで勝ち上がっているスズカヴィグラス・スズカリバーも。

春には東京ダービーで掲示板にものってはいるものの、兄たちを見る限り、3歳秋ごろから本格化する傾向にある血統のようだ。

真価を発揮する時期は近いのかもしれない。

■2-4

ミスミランダー

父:アッミラーレ 母:ミスプロ 母父:アフリート

交流G2関東オークスの2着馬。そのレースでは中央勢3頭に先着している。

前走のスタールビー賞では古馬・牡馬がいるなかで、鋭い末脚を発揮して4馬身差の快勝。

牝馬ながらも実績・実力ともに上位。

Haloの3×3というクロスが気性・体質にどう影響しているかにも注意したい。

■3-5

グランユニヴェール

父:ネオユニヴァース 母:ブリズデロートンヌ 母父:シンボリクリスエス

母系を遡ると、中央重賞5勝の名牝・ダイナフェアリーの名前がある。

2歳時には特選レースを3連勝するなど目立った活躍をしていたが、ここ2戦は苦戦が続いている。

父ネオユニヴァース・母父シンボリクリスエスという配合は、良くありそうなものだが意外と頭数も少なく、この馬が総賞金トップ。

その意地を見せて、今回も賞金を勝ち取りたいところ。

■3-6

サブノクロヒョウ

父:ロージズインメイ 母:サブノイナズマ 母父:カコイーシーズ

前走・JDDでは地方勢3番手でゴールイン。中央勢のうち1頭には先着している。

先着を許した地方勢のうち今回はカツゲキキトキトが出走してくるが、借りを返せるか。

■4-7

プレイザゲーム

父:パイロ 母:ノーザンスター 母父:カーネギー

前走の東京ダービーでは単勝182.1倍のブービー人気ながらも2着と好走。

それだけではなく、ここ4戦はすべて、人気薄で馬券圏内に食い込んでいる。

安定感のある末脚を武器に、今回の強力なメンバー相手にも堅実な走りを見せつけたい。

■4-8

カツゲキキトキト

父:スパイキュール 母:レイビスティー 母父:キングカメハメハ

東海ダービー馬。

前走のJDDでは見せ場のある6着。
例年中央勢が上位を占めるレースで、4着のバルダッサーレ(中央からの移籍)とともに健闘した。
伏竜Sの勝ち馬で2番人気だったストロングバローズにも先着。
秋以降、中央勢へのリベンジをするためにも、ここは勝っておきたい。

■5-9

ノブタイザン

父:ディープスカイ 母:ユウターマライア 母父:ダインスインザダーク

兵庫ダービー馬。

父は地方競馬の重賞競走で好調なディープスカイ。

前走は古馬との対戦で二着に敗れたが、同世代には負けられない。

サンデーサイレンスの3×3、Hail to Reasonの5×5×5、Northern Dancerの5×5×5、Key to the Mintの4×5というクロスが多い配合も興味深い。

■5-10

マテリアメディカ

父:ゴールドヘイロー 母:アマノミツルギ 母父:アジュディケーティング

両親ともに大井競馬出身という生粋の『大井血統』馬。

今年の5月以降4走しているが、負けたのは交流競走である関東オークスのみ。その関東オークスも、あがりは勝ち馬に次ぐ2番手だった。

信頼のおける末脚を披露して、上位進出を狙う。

■6-11

キーパンチャー

父:スズカマンボ 母:アウスレーゼ 母父:ゼネラリスト

前走のJDDでは大きく負けてしまったが、今回は実績のある距離となる。

ちなみに南関からの出走メンバーでは1番獲得賞金が少なかった。出走メンバーに滑り込めた幸運を活かして、次に繋がるレースをしたいところ。

■6-12

ジャストフォファン

父:バゴ 母:サパス 母父:Kingmambo

この母の産駒は9頭いるがそのうちの8頭が父バゴ。名門・社台コーポレーション白老ファームのこだわりが、この馬で花開くか。

逃げの戦法に徹してからは、5戦全てで馬券に絡んでいる。前走ではついに、門別の覇者スティールキングに4馬身差をつけての勝利をあげ、道営三冠最後のタイトルを掴み取った。

今回の鞍上は大井が生み出したスーパースター・内田博幸騎手。

このレースで、同門でもあるスティールキングとの力関係をはっきりさせられるか。

■7-13

キタノアドラーブル

父:ベーカバド 母:エレスアドラーブル 母父:コマンダーインチーフ

前走のJDDでは悔しい殿負け。ただ、途中で勝負を諦めているので着差は参考外か。疲れも他馬と比べたら軽いはず。

今回、他地区の出走馬2頭が回避した事で繰り上がり出走となった。

中央勢がいなくなったここでは上位進出を狙いたい。

鞍上の女性騎手・木之前葵ジョッキーにも注目。

■7-14

ドンナディヴィーノ

父:メイショウボーラー 母:ウインパレード 母父:アグネスデジタル

母系は古くから日本で活躍してきた一族で、ワコーチカコ・マチカネタンホイザ等を輩出している。

この馬自身も、前走は久々のスプリント戦で敗北したものの、その前2走では本格化を予感させる連勝を見せていた。得意な距離に戻った今回は輝きを見せたい。

■8-15

クラトイトイトイ

父:ブラックタイド 母:クラマサシャトル 母父:サクラテルノオー

17戦という豊富な経験を持つ馬。足を踏み入れた競馬場も、大井だけでなく門別・浦和・園田・名古屋と様々。

従兄弟には、知る人ぞ知る地方の名馬・クラキンコ、クラグオーもいる。

気持ち良くハナをきって粘り込みをはかりたい。 

■8-16

モリデンルンバ

父:マーベラスサンデー 母:ナイスクラップ 母父:ディアブロ

前走はJDD。上位争いには加われなかったが、地方勢のなかでは良い末脚を見せられた。

中央勢がいない今回、あがり最速でタービランスを差し切ったニューイヤーCを彷彿とさせる走りを披露したいところ。

文・ウマフリ編集部
写真・ウマフリ写真班