第三回 芝生の上でビールを飲もう!

競馬ビギナーさんと行く東京競馬場ツアー。

競馬博物館を後にしたわたしたちの次の目的地は、馬場内広場です。

馬場内広場とは、馬が走るコースでぐるっと囲まれた、真ん中の広場のことです。
内馬場と呼ばれることもあります。
競馬場によっては広場ではなく池だったりもしますが、東京競馬場では様々なイベントが開催される、とても広い空間となっています。
子どもたちが遊べる広場もあり、芝生の上でまったり競馬を楽しめる場所もあり……そして、わたしたちが目指しているイベント広場もあります。

この日はイベント広場にて「メガグルメフェスティバル」が開催されていました。
全国津々浦々からご当地グルメが集結し、競馬場に居ながら美味しい食べ物も楽しめてしまう。そんな、なんとも素晴らしい体験を求め、足早に馬場内広場へ向かいます。
馬場内広場へ行くには、お客さんがレースを観戦しているスタンド側から、地下道を通っていきます。

つまり、馬がいつも走っているコースの下を歩けるという面白い体験も出来るのです。

「そんなこと言っても、ただの地下道でしょ?」

いえいえ。
そこはJRAさん、きちんと考えていらっしゃいます。
馬場内広場へと続く地下道の壁には、人気馬漫画家であるおがわじゅりさんのイラストが描かれています。競走馬についてのイラストで、競馬の豆知識をイラストで可愛く教えてくださっていたりと、思わず立ち止まってじっくり眺めたくなる素晴らしい壁です。
わたしは中でも競走馬の一生を描いたミニ漫画の世界が大好きで、仔馬が母親と別れるシーンでいつも涙しそうになります。

何気なく通る地下道もエンターテイメントに変えてしまう競馬場、恐るべし、ですね!

さて。
無事に馬場内広場へと辿りついたわたしたちは、早速メガグルメフェスティバル会場へ。
土曜日だったからか、お昼時間と少しズレていたからか、そこまで行列ではありませんでした。そして、魅力的なラインナップに迷いに迷ったわたしたちの胃の中に入ったのが、こちら。

わたしとゴルシ大好きYちゃんは、大分中津唐揚げ。
競馬は全くの初心者であるKさんは、仙台厚切り牛タン串と蜜汁チャーシュー丼。
そしてYちゃんとKさんは東京競馬場限定のクラフトビール、その名も「東京グリーンエール」も飲んでいました。

こんな時は、お酒に弱い自分の体質を悔やみます……。

「フルーティで甘くて美味しい!」

YちゃんもKさんも、広がる青空の下、芝生の上でのビールを堪能しテンションが上がってきたようでした。

美味しい食べ物に、美味しいビール。
仲間たちと芝生でごろごろしながらお喋り。

そして、目の前を駆け抜ける美しい競走馬──。

こんな贅沢が許されて良いのでしょうか?

まさに、至福の時間でした。

馬場内広場は大きな建物もなく、とにかくひらけているので、開放感を全身で堪能できます。
芝生の上にレジャーシートを敷いて眺める競馬というのも、また一興。東京競馬場の巨大なスタンドを背景にして競馬を見るのも新鮮です。

爽やかな気分でまったりと競馬を楽しみたい人には、馬場内広場、オススメですよ。

グルメイベントは常に開催しているわけではないのですが、東京競馬開催期間中はそれ以外にも様々なイベントが行われているので、競馬場へ行かれる際はぜひチェックしてみてくださいね。

競馬場には、競馬以外のお楽しみもあるのです。
お腹も満たされたところで、いよいよ馬券購入のお時間です。

次回は、ビギナーさんと楽しむ馬券購入について、お話します。

写真:笠原小百合

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