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POG2019-20注目馬~一口クラブ・ウインレーシング編~

POG界でも、一口クラブ所属馬は見過ごせない存在。多数の活躍馬が、クラシックや重賞戦線を賑わせます。そこで今回は「ウインレーシングクラブ」所属の注目の2歳馬をご紹介していきます。
ウインレーシングクラブといえば、ウインクリューガーやウインバリアシオン、ウインフルブルームなど不思議な魅力を持つ馬が多数在籍してきたクラブ。2019年度クラシックにはウインゼノビアがオークスに出走。さらには同春にウインブライトが香港G1・QE2世Cを制覇と、勢いにのっているクラブです。

ホームページにある所属馬の近況情報は、非常に正確な情報が魅力的です。状態次第では「物足りない」「もっと成長してほしい」といった情報まで載ることも。『取り繕わない魅力』の大きさを改めて感じます。

さて、早速POG2019-20注目馬を紹介していきましょう。
今年は「新種牡馬」の産駒が目立ちました。

◆新種牡馬産駒が続々登場。存在感をみせるリアルインパクト産駒!

例年多くの新種牡馬産駒を導入してきた「ウインレーシングクラブ」。しかし今年は、これまで以上に力強い顔ぶれが揃った印象があります。ゴールドシップやエピファネイアといった人気種牡馬も押さえつつ、隠し球的な存在の新種牡馬・リアルインパクトの産駒も積極的に導入している点に、大きな魅力を感じます。

 

■ウインベイランダー(牡)

父:ゴールドシップ
母:シュフルール
馬体重:470キロ(2019年4月19日時点)

母のシュフルールは平地で4勝・障害で5勝と、中央で合計9勝あげている実績馬。特に障害競走ではオープン競走で4勝をあげていますから、現役時代にファンだった方も多いかもしれません。
重賞4勝のサイレントハンターらが輩出されている良血であり、成長力に秀でている一族と考えられます。
ただし母自身はデビューから初勝利まで丸一年・10戦以上をかけている馬ですから、産駒も2歳早期の活躍より、さらに長い目で応援していくつもりでいたい1頭です。

また、牝系を遡ると日本競馬黎明期を代表する名繁殖アストニシメントにたどり着く血統馬で、底力は一級品です。

 

■ウインオリヴィア(牝)

父:エピファネイア
母:コスモダンスナイト
馬体重:442キロ(2019年4月19日時点)

母のコスモダンスナイトは中央で3勝した馬です。コスモダンスナイトは繁殖牝馬としても活躍していて、重賞で3着もあるウインソワレ(父:ロージズインメイ)や短距離戦で3勝しているウインハートビート(父:グラスワンダー)などを送り出しています。

4代母が名繁殖バブルカンパニーで、同じ牝系からはダービー馬・ディープブリランテをはじめ、菊花賞馬・ザッツザプレンティ、阪神JF勝ち馬・ショウナンパントル、天皇賞秋勝ち馬・ バブルガムフェローらが活躍しています。

また、エピファネイアが今後活躍していくかを占うひとつの要素である「サンデーサイレンスの4×3」クロスも持っているという点でも注目です。

 

■ウインジョイフル(牡)

父:リアルインパクト
母:チアフル
馬体重:454キロ(2019年4月19日時点)

半兄のアドマイヤリアル(父:マンハッタンカフェ)とミッキーチアフル(父:シンボリクリスエス)は中央で4勝をあげています。特にミッキーチアフルはシンザン記念5着など重賞で3回掲示板に食い込み、菊花賞にも出走しています。

2014年と2016年にうまれた姉は、どちらもトーセンホマレボシ産駒。2019年5月30日現在、どちらも中央勝利はあげられずにいます。ディープインパクトの後継種牡馬としてはライバル関係となるリアルインパクトとトーセンホマレボシですが、父が一歩抜きん出るような存在として注目されるような活躍を、ウインジョイフルには期待したいところです。

 

■ウインヴェルメリオ(牝)

父:リアルインパクト
母:レッドマシェリ
馬体重:467キロ(2019年4月19日時点)

リアルインパクト産駒から、もう1頭ご紹介します。
半兄・半姉はこれまでJRAで未勝利。キャンドルスピン(父:ハーツクライ・牝)やレッドレスパース(父:ネオユニヴァース・牡)はどちらもデビュー時馬体重416Kgと馬体重調整に苦戦していました。
しかしウインヴェルメリオは4月時点で467Kgと、順調な成長を見せています。

牝系を遡ると、4代母のDararaは名繁殖で、ルーラーシップが6着だった年のドバイシーマクラシックの勝ち馬Rewildingやブエナビスタが2着だった年のドバイシーマクラシック勝ち馬Dar Re Mi、クイーンエリザベスⅡ世カップ勝ち馬River Dancerなどを送り出しています。
大きな爆発力・大物感を秘める1頭と言えるでしょう。

 

■ウインルモンド(牡)

父:ワールドエース
母:グランクリューピサ
馬体重:445キロ(2019年4月19日時点)

未完の大器・ワールドエース。上述したゴールドシップ・エピファネイア・リアルインパクトと比較すると実績面では見劣りしますが、ポテンシャルとしては十分です。ドイツ牝系×ディープインパクトという血統構成からも、どこかから大物を出しそうな魅力が大きい新種牡馬かと思います。
ウインルモンドは母の父がヴィクトワールピサで、サンデーサイレンスの4×3が生じています。

3代母のアスコツトラップは名繁殖で、天皇賞・秋や安田記念を制覇したギャロップダイナの母として有名です。彼女から広がった牝系からは、宝塚記念勝ち馬のアーネストリーやダート重賞で4勝をあげたヴァンクルタテヤマ、目黒記念勝ち馬アグネスカミカゼなどが活躍しています。また、いとこのドラゴンゲートは、2017年のオープン競走のNST賞を制覇しカペラSでも4着に食い込んでいるように、まだまだ活力のある血統です。


◆ホームラン級素質馬を探せ!スクリーンヒーロー産駒たち。

2015年の年度代表馬・モーリス、有馬記念勝ち馬・ゴールドアクター……数々の名馬を輩出してきた種牡馬・スクリーンヒーロー。ウインレーシングからも、オープン競走・千葉S(ダート1200m)を制覇したウインオスカーや出世レースのクローバー賞を制覇して阪神JF・オークスにも出走したウインゼノビアなどがスクリーンヒーロー産駒の活躍馬としてあげられます。

今年も楽しみなスクリーンヒーロー産駒が登場。クラシックへの期待をもって応援していけそうな2頭をご紹介していきます。

■ウインアマルフィ(牝)

父:スクリーンヒーロー
母:フリーヴァケイション
馬体重:446キロ(2019年4月19日時点)

母のフリーヴァケイションはカナダの活躍馬で、リステッドレースを4勝しているほか、G2で2着、カナディアンオークスで3着などの実績をあげています。
ウインアマルフィの半姉・ウインリバティ(父:ダンスインザダーク)は3歳時にチューリップ賞で5着に食い込んだほか、4歳の夏には500万下→1000万下→1600万下で3連勝を達成。他にも半姉・シャルルヴォア(父:スペシャルウィーク)は芝で3勝をあげ、繁殖としても新馬勝ちをしたナンヨーイザヨイ(父:エイシンフラッシュ)を送り出しています。

母が21歳の時の仔ですが、順調に成長していて馬体面での懸念事項はなさそうです。牝馬に活躍馬が集中する母だけに、ウインアマルフィにかかる期待は大きいでしょう。

 

■ウインマリリン(牝)

父:スクリーンヒーロー
母:コスモチェーロ

非常に安定感のある母コスモチェーロ。これまで中央デビューした産駒は4頭いて、全てが3勝以上をあげています。ラジオNIKKEI賞を制覇したウインマーレライ(父:マツリダゴッホ)、4歳春から引退する5歳の春まで9戦連続で3着以内に食い込んだウインヴォラーレ(父:ステイゴールド)らを中心に、息の長い活躍をする馬が多い印象です。

また、イペルラーニオ(父:ディープインパクト)・マイネヒメル(父:ロージズインメイ)と、様々な種牡馬との間に活躍馬が登場しています。父がスクリーンヒーローになっても不安点は少ないのではないでしょうか。2019年5月30日現在、賞金獲得10傑は全て牡馬(もしくはセン馬)のスクリーンヒーロー産駒。その傾向を打ち破る活躍をするポテンシャルは十分です。

そのほかにも、香港G1を制覇したウインブライト半弟・ウインラディアント(父:オルフェーヴル)やG1馬ドリームバレンチノや交流重賞2勝を含む10勝馬ウインムートの半妹・ウインセレナード(父:オルフェーヴル)、ケイティブレイブ全弟・ウインアポロンらが控えている濃厚なラインナップ。隠し球としてウインセブリオン(父:グランプリボス)も楽しみな存在です。
果たしてこの世代は、どの馬が活躍してくれるのか!?その動向に注目していきましょう!

 

文・横山オウキ、オガタKSN

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